診療内容

整形外科とは

【脊 柱】

●頚椎症


頚の痛み、肩こりや手指のしびれなどが見られます。
脊髄が圧迫を受れば上肢や下肢の運動が障害されます。
頚椎牽引や温熱療法などが効果的です。

●腰椎椎間板ヘルニア

若い人におこりやすく、急激な腰痛と下肢痛(坐骨神経痛)がおこります。
腰椎牽引などの保存療法で大部分の人が治ります。
排尿障害や下肢の筋力低下が生じるようなタイプには手術が必要となります。

●腰部脊柱管狭窄症

高齢者におこりやすく、腰椎レベルで脊髄・馬尾神経が圧迫される状態です。
腰椎辷り症や変形性脊椎症が原因となります。
腰痛、下肢痛とともに歩行が障害されるのが特徴です。
長距離を続けて歩くことが出来ず、途中で休めばまた歩くことが出来る
(間欠性跛行)症状が中心です。投薬やリハビリでかなり改善されます。
症状が強いと手術が必要です。

●胸椎・腰椎圧迫骨折

若い人の場合は転落などの外傷が原因ですが、
高齢のご婦人に生じる場合は骨粗鬆症が原因です。
骨塩定量をおこない食事療法、投薬、注射などの長期間の治療が必要です。



【上 肢】

●肩こり


いろいろな原因で生じます。
頚椎の異常(頚椎症)、姿勢異常、胸部出口症候群などの原因があります。
時には重篤な状態が原因のことがありX線検査が必要です。
根気強いリハビリで改善されます。

●五十肩

痛みのために肩関節の動きが制限される状態です。いろいろな原因でおこりますが
痛みが強いときには石灰沈着によることが多く注射で簡単に治ります。
関節が硬くなると長期間のリハビリが必要です。早く診察を受けて下さい。

●肩腱板断裂

肩関節を安定させる小さな筋肉の一部が断裂する状態です。
急に肩の挙上が出来なくなります。若い人の場合は強い外傷で生じ、
高齢者の場合は加齢変化のためごく軽い外力でもおこります。
程度が軽ければリハビリで治りますが断裂が大きいと手術が必要です。

●テニス肘

急激に手を使った時に生じる肘の痛みです。
手を握り締めるときに肘の外側に強い痛みがあり握力が低下します。
手関節を伸ばす筋肉の過度の使用が原因でリハビリが必要です。

●野球肘

少年野球愛好者の利き腕におこります。
投球動作により肘に強いストレスが加わった時に痛みがあります。
肘の外側に病変がある場合(外側型)と内側に病変のある場合(内側型)があり、
外側型が重傷です。進行すると野球を止めても後遺症が残ります。
早めにX線検査を受けて下さい。

●手指の腱鞘炎

手指を使いすぎた時や関節リウマチの時に生じます。
手指を伸ばす腱(手関節部)や手指を曲げる腱(手掌部)に痛みがあり、
指を動かすとグリグリと雑音を触れます。リハビリや注射で治ります。
腱鞘内で腱がひっかかり、動かなくなった状態には手術が必要です。

●手指の変形性関節症

加齢により手指の関節に変性がおこります。膝関節に水がたまるのと同じ現象です。
指先の関節(第1関節)や母指の付け根(母指CM関節)におこるのが代表的です。
X線検査によりその程度が良くわかります。
母指CM関節の変性の場合には時に手術が必要になります。

整形外科の扱う疾患は運動器とよばれる臓器が障害を受けた状態です。
自動車で言えばボディーや足回り、ハンドルなどの故障に相当します。
自動車が衝突事故で動かなくなったり、部品が使いすぎて故障したりする
のと同じように、人間の運動器にも外傷による障害と加齢による障害、
さらには細菌感染や関節リウマチ、腫瘍などの疾患による障害が生じます。
運動器とは大きく三つに分ける事が出来ます。
頚椎から骨盤に至る
脊柱、肩関節から手指までの上肢
さらには股関節から足趾におよぶ
下肢です。
そしてこの運動器を効果的に動かすために
神経、血管、筋・腱、靭帯などがあり、身体中にうまく配置されています。
このような運動器の仕組みをよく理解し、故障を治すのが整形外科です。

代表的な整形外科疾患